昨シーズンが終わって、死ぬほど後悔した。
それはたくさん泣いたとか、悔しかったとか、そんなレベルじゃなかった。自分の無力さに涙も出なかった。とにかく後悔して後悔した。後悔しても後悔しきれなかった。
だってラクロス部に入ったのは本気で日本一になりたかったから。
昨シーズン1部の入れ替え戦に学習と立教がいくことが決まった時点で、もう日本一を目指せなくなった。
なんならもうそれが決まった時点で、いっそのことさっさともう辞めてしまいたかったくらい。
そのくらい自分にとって日本一の景色を見ることは強い憧れだった。
それでもこれほど強く後悔したのは、
原因が全部自分にあることがわかってたから。
だれのせいでもなく、日本一を目指せないのは自分の力不足で、これは昨シーズンまでの自分の努力不足が招いた結果だったから。
先輩は1年生のときにしっかり1部の舞台を用意してくれた。
2年前、2部の下入れ替えに自分は出ていた。
誰かが2部に落としたたんじゃない、自分が2部に落ちていっただけ。
そして昨シーズン、2年前以上に主力メンバーになって試合に出たが、結局自分の足で3部との下入れ替えに行った。
日本一になりたいって思っておきながら、3部の下入れ替えにいってる時点で口先だけな自分にも嫌気がさした。
正直このときの気分は最高に悪かったし、この先どんなモチベーションでやればいいんだろうって感じだった。
それでもこの困難からは逃げちゃいけないのはなんとなく感じてた。
南、りょうたろうも似たようなことを言ってたけど
大学生活を終えて社会に出るときに、なんの困難も乗り越えた経験のないやつにこの先うまくいくとは思えなかった。
高い目標を持っていないと困難は訪れない。
なぜなら目標をいま自分がこなせるちょうどいいレベルにしてしまえば、壁なんかにぶつかることはないから。だから今の自分が超えられない目標を持つからこそ、壁にぶつかるし、それを乗り越えた先にはまた高い壁に出会える。
そんな困難の乗り越え方を知ってる人間は自分のなりたい強い人間だった。
だからこの後悔から深く反省して、
後輩に日本一を託す目標を今シーズン自分に課した。
よく楽観的に考えて、後悔しない人がいる。
どこかで、人って言い訳の天才って聞いたことがあるけど、その通りだと思う。
人って自分の選択、行動を肯定するようにできてる。自分の選択、行動を否定すること、弱い自分を認めることほど嫌なことはないから。
だから、これはこれでよかったんだって自分に都合の良い言い訳を作りがちで、過去を正当化してしまう。
俺も無意識にその天才だったからよく即興で言い訳作ってた。
でもそれをしちゃうと、そこで成長は止まってしまう。
だってその先には反省が出ないから。
「いまのセーブは相手のGがうまかった」
「今日は雨だから、ミスが多かった」
「クロスの調子が悪くてパスミスした」
「こっちのブロックは強いからしょうがない」
そんな風に正当化しないように、しっかり自分と向き合って考えた。
なにがいけなかったのか、どうすれば勝てるのか。
でも、なかなか自信のある答えがでない。
理由はすぐにわかった。
俺は勝ち方を知らなかった。
この2年、12戦やって3勝9敗。MFで一番点は取った。でも、1部で勝つことも、ましてや2部で勝つことも出来なかった。
そんな勝ち方を知らない自分にできることといえば、
負け方を知る自分に負け方を聞くことと、勝ち方を知っている人に勝ち方を聞くことだった。
友人に繋いでもらって、京大ギャングスターズの元主将の方に勝ち方を伺いに、職場のビルまで行っちゃったりもした。
全く面識のない自分にあれほど熱く語っていただいたことは非常に貴重な機会で本当に有り難かった。
そして自分なりに、ない頭ひねり出した答えは、
「慢心」と「組織力」だった。
慢心とは、おごり高ぶる心のこと。
慢心は、自分が見ているものを見えなくしてしまう。
自分に都合のいい解釈しか出来なくなり、現状に満足して成長が止まる。
少し結果が出たからと言って現状に満足してしまうと、
「どうすればもっと良くなるか?」のほうを見なくなってしまう。
去年リーグ戦に出てた人はこの慢心を身をもって経験したと思う。池も南もだいきも書いてたよね。
去年、心のどこかで慢心して、最後の詰めが甘かった。
だからどの試合も接戦で試合を落とした。
練習試合も合宿で唯一負けた中央戦以外はずっと連勝してきたし、1部の獨協にも勝てた。
今年はいける。
初戦の学習のスカウティングの雰囲気もどこか楽観的な雰囲気だった。ついこないだまで3部だった学校だしいけるだろう。東洋は3月の練習試合勝ってるし、多分あれからうちのほうが成長してるよっていう謎の自信。
後から論だけど、この1,2戦取れてれば上入れ替えに行ってた。
去年の負けは「慢心」がすべてと思えるくらい。最後の詰めを怠った。
だからこの1年は慢心とは何回も何回も向き合った。
毎日毎日思い出して、今シーズン慢心って言葉は数えきれないくらい口に出した。
次に組織力。3年間のリーグ戦を終えて、はじめて目を向けた組織力って言葉
それは自分が組織に目を向けたこともそれを必要としたことがなかったから見向きもしなかった。
それでもこれが勝ちに必要だと思ったのは、
ラクロスは個の力で優れた組織が勝つんじゃなくて、「組織」対「組織」の強いほうが勝つスポーツだから。
個人で戦うということは、強みも弱みをすべて含めて戦わなくてはならないけど、チームで戦うときには強みだけを発揮すればいい。弱みはチームで補いあえばいい。だから強い組織では強みの掛け合わせができる。
また、個人だけ頑張ったところでたかがしれている。一人が頑張って1試合で10点毎回取るなんて難しい、みんなで10点取るほうがはるかに簡単。
1on1が下手でもシュートが上手ければ、1on1が得意なやつに任せればいい。
クリースが得意なやつがいれば、中はまかせて外が得意なメンバーでセットを組めばいい。
組織で戦えば、全員がバランスよくなんでもできる必要はない。
だから、組織力とも向き合った。
今シーズン通して、1幹部として意識してたことの1つに、
「みんなでやる」ってことがある。
なぜなら、学生ラクロスにおいてチームの責任はリーダーが取るものじゃなくて、メンバーの一人一人が取るべきだと思ったことと、何度も繰り返しになるけど、個人一人が頑張ってもたかがしれているから。
よく、「これで結果がでなかったら全部俺が責任をとる」って言葉があるけど、なんか違和感を覚えてた。
もちろん本人のその覚悟が本気であることに一切の疑いの余地はないし、俺もこの一年その覚悟をもって幹部、MFリーダーをやってきた。
けれども、学生スポーツにおいて、実際にじゃあどう責任をとるかってなると、その責任は取れないことがほとんどで、そうなると結局言葉の重みがどこか軽いものになってしまっているんじゃないか。
ラクロス部に所属するのは義務なんかじゃなくて、所属していたい人のみが所属している。無給で交通費の支給もなし。
するとこの部活における組織作りに重要なのは、幹部が頑張って全部やるのではなく、全員一人一人が責任感をもって個人が組織作りに行動すること。
だけどそれには、個人個人が全員同じ方向を向いて、強く心から達成したい目的を共有していないと難しい。
そのために、今シーズンのはじめから何度も何度もチームビジョンのミーティングを重ねてきた。
「なぜ勝ちたいのか?」
この問いにチームで何度も話し合った。
たくさんの時間を費やして、みんなで出したチームビジョン
「All Box Member」
青学らしく、個人的にすごく好きなビジョンだった。
このビジョンが達成されればどんなに大きな感動があるのかと思うと、いつも胸がわくわくした。
でもそれは、勝たなければなにもはじまらない。
正直このビジョンを最初に掲げた時に、勝とはいまいち浸透しないかもしれないねっていう話を何度もしてた。
このビジョンは自分たちが見せてあげてはじめて次に繋げられるものになると思う。だからこそ今年必ず、入れ替え戦でそれを見せようって話をした。
このAll Box Memberにこだわったのは、
来年、再来年以降戦っていく後輩たちにとって、「All Box Member」の感動を共有することが、今後の厳しい状況を乗り越えるエネルギーになると信じているから。
いまその役割が最終段階に入ってきている。
あとはもう、2分の1。
出来るか、出来ないか。
MGもやれることをやってくれた。
あとはプレイヤーがやるだけ。
MGにはほんとたくさんの仕事を任せた。
うちのMGは選手がプレイすること以外のすべての仕事を引き受けてくれた。
マネージャーが減らしてくれた時間をよりラクロスに集中するために。
今シーズンはMGがグラウンド班からビデオ上げ、主務すべてのことをこなしてくれているおかげで圧倒的にプレイヤーはプレイに集中できる環境が整った。
それに加えてチームビジョンを体現するために今まで以上に集客にも力を入れて、SNS班含めてものすごく奮闘してくれている。
本当に恵まれている環境をありがとう。
今シーズンプレイヤー、マネージャー役割が違うだけでMGも同じくらい努力してきた。
だからもっと積極的に円陣に入ってね。
あ、あと9日であすかがインスタのフォロワー1000人超えさすってよ。
この1年は本当に楽しかった。
勝を退部の意志をもって学食に呼んだあの日から始まった今シーズンも、あと9日。
この楽しい時間もあともう少し。
時間は有限だ。
学生ラクロスのリーグ戦は4年間という、あっという間に終わってしまう。
時間が有限である以上、そこには別れが前提にある。
別れは避けられない。
だからこそ、あと残されているわずかな時間を、最高の別れのために努力したい。
今年必ず、俺はみんなと1部に行く。
過ごした仲間たちと、最高の別れのために。
俺ららしく、最後一発やってやろう。
4年 冨永一真
次は4年間ピース2ショットを取り続けてくれた、ちかこ!

