今年で、青山学院大学男子ラクロス部Eaglesのコーチを務めて5年になります、'02東大卒のACの安西渉です。
このEaglesというチームを作り、今まで繋いで下さったOBGの皆様、今年のEaglesを応援していただいている全ての方々、そして、今年と未来のEaglesを担う、現役部員のみんな。
こんなにも素晴らしい時間を共に過ごし、多くの情熱を注げる機会をもらえていることに、感謝します。
僕からは、丸野組へのメッセージと、未来のEaglesへのメッセージを贈りたいと思います。
【丸野組へ】
あと6日で最終戦。
自力でFINAL4に進む道はなく、まさに「人事を尽くして天命を待つ」シチュエーション。
こんなにも濃く、重たく、理不尽で、だからこそ「生きている実感がする」時間は、人生でなかなかないと思います。
それは、
「1%でも勝つ確率を上げるために魂を注ぐ時間」かも知れない。
「取り戻せない後悔を押し込めて一歩一歩進む時間」かも知れない。
「無力感がたびたびちらつく中でチームのために尽くす時間」かも知れない。
「信じれなくなりそうな心をそれでも奮い立たせる時間」かも知れない。
この濃く、重たく、「生きている感覚がする」時間には、部員の数だけ異なる意味があるのだと思います。
どうか、その濃さを、重たさを、逃げずに正面から受け止めてください。
楽しみつつ、噛み締めてください。
そのことが、このチームに力を与え、皆の時間を輝かせ、これからの人生の糧になります。
最後に笑うことが必ずしも正義ではないと思います。
キレイでポジティブな感情じゃなくてよいと思います。
それよりも、「必死にもがいたあの時間が、何よりも尊かった」と思ってくれれば、そしてその想いがEaglesの未来につながっていったなら、それ以上に嬉しいことは無いです。
【未来のEaglesへ】
2022年からのこの5年間でEaglesは相当に変わったと思います。もちろん、良い方向に。
色々な変化がありましたが、「勝つため・突き抜けるために、途方もない努力をし、他人にも求めること」は異端でむしろ疎まれる、というチーム文化が完全に無くなったことが一番大きいと思います。
今このチームにおいて「勝つための努力をすること」は、疑う余地がなく良いことであり、推奨されることになりました。
2022年、逆境の中で石田主将が掲げ続けた旗は、今チームの中心にあります。
これは、つまりオセロが全部揃って、一部リーグでチームの強さを積み上げていくためのスタートラインに立った、という意味だと思います。
ただ、これから先の領域、つまりFinal4・Finalに地力でたどり着けるチームには、「全員が努力をする」だけではたどり着けません。
なぜならば、他のチームも同様に、「全員がちゃんと努力をしている」からです。
差を生むのは、「努力の量」に加えて、「努力の質」と「努力の幅」。
「今の努力は最善ではなく、もっと良いものがあるはず」と常に全員が疑い、突き詰め続けること。「全然別のアプローチがあるかも知れない」と信じ、未知の世界に飛び込み続けること。その上で、圧倒的な量の努力を積み上げること。
これが、Eaglesに求められる、次の当たり前の基準=文化なんじゃないかと思います。
いきなり「次の当たり前の基準」と言われても、ピンとこないかも知れません。
でも、皆はすでにそれを知っています。
全員が、もっとできるはず、もっとこだわれるはず、他にもやれることがあるはず、と信じ日々行動する。
「今この瞬間の丸野組」は、まさに「新しい当たり前の基準」を体現しつつあります。
この「最後の1週間」を、どうやったら365日間に広げられるのか。
分かりやすい終わりが見えて、カウントダウンが始まるのを待っていたら遅い。
「主将だから365日頑張る」だけでは、全然足りない。
カウントダウンを1年前から始めるにはどうするか。
「自分はこれをやり遂げるのだ」という確信を、主将以外がどうやって得るのか。
やり方は人それぞれで、正解は無いはず。
でも、あと6日間、最高に濃い時間を乗り切ったみんなは、おのずと「何をすべきか」は分かると思います。
どんなに孤独でキャパオーバーしててUncomfortableであっても、全人格をかけて魂を注いだ時間は何よりも尊いのだ。
未来のEaglesにおいて、1人でも多くの人がそう信じられるようになっていて欲しいと、心から願っています。




